真実を追うドキュメンタリー

ひとりの知事が
政治生命を絶たれた
不可解な過程を、
一次資料にもとづき映像化

前代未聞の空虚な有罪判決

2006年9月、5期18年に渡り、県民とともにに福島県を築いてきた佐藤栄佐久知事は、何者かが作り上げた「謎の収賄事件」により突然辞任を強いられる。

裁判の過程で明らかになっていく事実、調書の矛盾。 裁判所は、知事に利益を得る認識が無く収賄額は0円、という前代未聞の有罪判決を出す。検察の主張の前提は全て崩れ、一体何の罪で有罪になったのか。報道は操作され、ゆがんだ情報に国民が惑わされていた。

どうしても、佐藤栄佐久を政界から抹殺したかったわけとは。なぜ、原発に近づくものが消えていくのか。

国策に異議を唱えた代償か

佐藤栄佐久は、中央政界での経験をもとに、独自の政治スタイルを確立。国に頼らない、地方色を生かした国づくりを進めてきた。そして原発立地県として、その安全神話が空っぽであると気づいた時から、巨大な力との果てしない戦いは避けられなかった。

市町村合併、道州制そして原発問題、押し寄せる国策に問題提起することの代償。闘う知事と呼ばれた佐藤栄佐久は、自身の身を持って証明することとなる。

突然の辞任から逮捕、関係者への事情聴取、裁判に至るまでの検察側によるマスコミ報道の信用性。報道されなかった真実が、佐藤栄佐久の証言でいま明らかにされる

推薦の言葉

「あの日」も佐藤栄佐久福島県知事のままであったなら。

何度思ったか。3.11の日も「佐藤栄佐久知事」のままだったなら、今の福島は、そして日本はまったく違っていたはずだ、と。東電の津波対策の先送りを許さず、メルトダウンも起きなかったかもしれない。人々の側に立って、国や東電と真っ向から闘っていたはずだ。
この国の司法はありもしない罪をねつ造して、その「知事」を「抹殺」した。「国策」に抗うと国はここまでするのかと驚きを禁じ得ないと同時に、この国の司法の闇や荷担するメディアの罪、そして「国策」の愚かさも白日に曝される。
同時に希望の映画でもある。佐藤栄佐久氏の無実とこれからの氏の再起への期待がスクリーンに広がる。佐藤栄佐久氏のこれからの福島再起動に、私も参加したいと思う。

飯田哲也(環境エネルギー政策研究所 所長)

保守本流が暴いたこの国の病巣

 ふるさとを守るためなら、財界であれ政府であれ、どんな大きな力とも対峙する気概を秘めているのが保守主義者だ。佐藤栄佐久氏は当初、東電といい関係を築こうとした。それを裏切る事態が再三発生したために、厳しく臨まざるをえなくなったのだ。
 そして、全く覚えのない「知事の汚職事件」。収賄額ゼロという前代未聞の「有罪判決」ののち、大規模な検察不祥事が浮上して氏の事件が改めて注目されたところに、原発事故が起きた。保守本流の人の剛直が、この国の病巣を暴いたのだ。
 私の直感が生涯に一度だけ、間違わなかったことがある。一審判決を待つ、初対面の氏に、「無実を信じています」と断言したのだ。
 ふるさと復興の道はいまだ遠く険しい今、氏の言葉を聞く意味は大きい。

池田香代子(ドイツ文学翻訳家)

収賄事件など断じて起こりようがない

佐藤栄佐久さんと私は日本青年会議所の活動を通して、約10年間 親密にお付き合いさせていただきました。その後も時々お会いしておりましたが、私と佐藤栄佐久さんとの長いお付き合いでの彼の人柄はまじめで正義感が強く、非常に頭の切れる、それでいて出しゃばらない、どちらかというと不器用な後輩でありました。収賄事件など断じて起こりようのない人物でありました。
それだけに参議院議員・18年の県知事、その後のご苦労は如何ばかりかとお察し申し上げます。
このようなことが2度と起こらないためにも、多くの方に事件の真実を理解していただきたいと思います。

栄佐久さんのこれからの心豊かな人生を祈念いたします。

小沢一彦(横須賀商工会議所 名誉会頭)

歴史は栄佐久知事を忘れない

2011年3月11日以降、世界は福島を知ることになった。ただ、それ以前の福島を、あるいは3・11の表象に回収されきることのない福島の別な側面をどれだけの人が知っているのだろうか。佐藤栄佐久元福島県知事は、いまも、分断され、忘れ去られる多様で豊かな福島の結節点に立つ歴史上の主要人物であることは間違いない。職を辞して10年、裁判が終わっても、街なかでは「ちじ!」「えいさくさん!」と呼びかけられる。昭和から平成にかけて5期18年にわたって知事を務めた存在感はいまも大きい。その言葉は、いまや世界史の上に深く刻まれることになった福島を語る上でいまも、これからも、必ず参照されていくものとなるだろう。

開沼博(立命館大学准教授)

ズシンと胸にこたえる重い内容

「知事は、日本にとってよろしくない。いずれ抹殺する」取り調べ中、検事が発した言葉だ。
佐藤栄佐久元福島県知事。18年の在任中、原発立地県の知事として、その安全性に疑念を持ち、東電・政府と一貫して厳しい対峙を続けてきた。2008年、突然身に覚えのない収賄容疑で逮捕。有罪に。1年後の二審判決で、収賄額ゼロだったとして「実質無罪」の内容だったが、なぜか有罪。知事は抹殺された。明らかに意図された冤罪である。
その後、2011年のあの福島大原発事故で、知事の疑念は現実のものとなった。が、最高裁への上告は棄却された。知事の正しさは証明されたが、人間佐藤栄佐久は抹殺されたままだ。
「司法の中立・公正とは何なのか?」「日本は民主主義国なのか?」ズシンと胸に応える重い内容だが、今こそ、すべての日本人にこれを観て考えてもらいたい、必見の作品だ。日本人の勝負は、これからである!

下村満子(ジャーナリスト)

検察による凶悪犯罪!?

 それにしてもひどい事件である。そしてこわい事件である。私も検察による冤罪事件を何件も取材している。検察は強引にストーリーをでっちあげて、これは、と狙った人間を無理やりにストーリーにはめ込んで犯罪者に仕立てる。だが、どの事件も検察の思い違いにせよ、検察が疑いを抱くきっかけ、手掛りらしきものはあるのだが、佐藤知事“抹殺”は、疑われる事柄が全くないのに逮捕され、起訴され、有罪とされた。そして佐藤知事が検察のデタラメストーリーを認めないと、彼の少なからぬ支持者たちが拷問まがいのひどい取り調べを受けて自殺未遂、そして自殺者も出た。これはまぎれもなく検察による凶悪犯罪である。

田原総一朗(ジャーナリスト)

ニッポンが抱えている深き闇を鋭くえぐりだす

村木厚子事件をはじめ検察の特捜事件の実態が次々に明るみに出たいまなら佐藤栄佐久知事の事件も無罪を勝ち取っていたにちがいありません。ご本人の自白調書への署名や弁護側の法廷戦術の誤まりなど検察側に付け入るすきを与えてしまった事も返す返すも無念でなりません。そして検察の言うがままに報道するメディアの姿勢も厳しく問われて然るべきでしょう。どこの国の司法に得べかりし利益がない、収賄ゼロの贈収賄事件などあるというのでしょうか。ニッポンという国が抱えている深き闇を今回のドキュメンタリー映画が鋭くえぐりだしてくれたことに心から敬意をあらわしたく思います。

手嶋龍一(外交ジャーナリスト・作家)

知事を抹殺する平和な国の「怪奇映画」を観よう。

こんなにも善意の露わな人を抹殺して、それで安穏無事を願うのか?
善意の人じゃないか、見るからに、そして語る物語も…この人は一県の「長」であり、地域の民を「代表」する人だ。その人を「国」が軽々と「抹殺」する、そのことを怒った人たちが、この映画を作った。その「怒り」が俺の「胸腺」にストレートに入ってくる。
本当なのか、原発にブレーキをかけた知事がでっちあげの事件で逮捕され、「知事の座」を追われる、という話、まさかと思いながら映画に涙する。
桜の花の下で「涙」する福島のオジサンを見切って、俺たちは無事安穏に、この国に生きていけるのか?地震で半壊した我が家のガラガラを片付けながら、「地震列島」に原発を造り続けるこの国の、「謎のドラマ」を目をかっぴらいて観る。

中谷健太郎(九州 由布院盆地 亀の井別荘)

この知事を抹殺してほんとうによかったのか

今さら言っても仕方がないけど、佐藤栄佐久さんが知事をそのまま続けていれば、原発事故への対応もちがっていたし、福島もいくらかは前に進めていたのに。
時々福島に戻る僕に、福島の人が同じことを言う。いったい、誰が何のために栄佐久さんを抹殺したのかな。
僕もそれが不思議でならない。だって栄佐久さんは原発政策の是非など言ってたこと、ないもの。栄佐久さんが繰り返し言っていたのは、何があっても県民の安全を第一にする、地方自治を確立して共生の社会を創る、福島の美しい自然を未来に手渡してゆく、それだけだよ。今回の原発事故で、それこそ全部抹殺されたけどね。

西田敏行(俳優)

出演 佐藤 栄佐久

1939年福島県郡山市生まれ。福島県立安積高校、東京大学法学部卒業。
日本青年会議所での活動を経て1983年、参議院議員選挙初当選、87年大蔵政務次官。88年福島県知事選挙に出馬。初当選、5期18年の間、県民の絶大な支持を受け「地方分権・地域主権」の旗印の下、道州制、原子力エネルギー政策、数々の国策に真っ向から意義を唱え「闘う知事」と呼ばれた。
2006年、降って湧いたような「汚職事件」で辞任。逮捕。本映画はその背景と事実を描く。

監督・撮影 安孫子 亘

「映画の制作を決意し、初めて佐藤栄佐久氏にお会いした。
罪を犯す人ではないことは、すぐにわかった。未だ冷めることのない栄佐久氏の国造りへの情熱が、大量の資料と共にマシンガンのように私に浴びせられた。
2006年突然の失脚。どうにもならない過酷な特捜の手段に、自決を決意した心境は誰にもわからない。この映画でその憂さを晴らせるとは、到底思っていないが、国民すべての人に、この事件の真相を知ってほしい。
命がけで日本を変えようとした佐藤栄佐久を世界中の人に知ってほしい。」

プロフィール

北海道小樽市出身
1982よりTV製作に関わり日本テレビ「太古の森の物語」 :ギャラクシー賞選奨、TBS「ダーウィンに消された男」: 日本民間放送連盟賞、テレビ東京「蜃気楼の王国」:日本民間放送連盟優秀賞 ・・・など受賞多数。
1995から2年にわたりアフリカ ケニアに移住。野生動物の映像制作に取り組む。帰国後は短編記録映像製作を経て、2011年より檜枝岐歌舞伎の背景を写し取った「やるべぇや」、会津の語り部を記録する「生きてこそ」、自然と生きるマタギの姿を描く「春よこい」と精力的に長編ドキュメンタリー映画を撮り続けている。

監督コメント

監督・撮影 安孫子亘/ナレーション 高橋春樹/音楽 野崎洋一/エンディング曲 佐藤孝雄「本当のこと」/音楽コーディネート DAIJI/録音 沼尻和夫 本橋大輔(アフタービート)/デザイン 株式会社ネギ/製作デスク 塩谷奈津紀/プロデューサー ナオミ/企画 三田公美子/製作 株式会社ミルインターナショナル

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